シリーズ「この1台」では、15年の間に製作した特注機器からピックアップして、ブログ「アナログ道場」の記事を元に書いています。
1回目は、analogmode「アナログ式」の特注オーディオ用ブランド、「DELTA」のラインアンプ。同時進行でDelta仕様の3BAND EQ、レベリングアンプも製作しました。全て2ch/Dual/Mono/ディスクリート構成です。
SMA(Shun Mook Audio,Inc.)の黒檀製チューニングアクセサリを使われています。
ちなみにラインアンプはこの15年間で最もご注文を頂いたアナログ式の主力製品です。入門機種である廉価版から高級機種まで実に300台近くのご注文を頂きました。
この「DELTA(デルタ)」という名称について少しご説明いたします。
日本のガンジスとも云われた荒川、そして隅田川に囲まれた下町。
手仕事を大切にする職人がまだ多く残る昭和の下町・北千住に生まれ育ったことから由来しています。
私の祖父も戦前は筆に字を彫る職人をしていました。
戦後間もない50~60年代の街の風景は、まだプリミティブで、混沌としていましたが、
非常に活気とエネルギーがあり、しかし軽やかに「今」を生きている。
音楽も人間も、生き生きとした’人間味’があったのです。
自身の手でつくる音響機器にも、そのエネルギーと人間味を込めようと名づけました。
今回の「DELTAラインアンプ」は、ご希望のサウンドを実現するため、
ディスクリートオペアンプの1960ゲインブロックも含め全てが特注。
長い時間を経て製作した、フラッグシップ モデルです。
詳細についてはブログ「アナログ道場」をご覧ください。
お使いになる方は、
アナログレコード再生のみ、
フォノイコライザ&プリが東独RFZの録音用モジュールユニットを改造したもの等、
欧州盤、米国盤、それぞれの録音特性にマッチさせるため数台を使用。
パワーアンプ(Telefunken EC11球)
ターンテーブル、オラクル、ピエールクレマン等
SPはMENDE 励磁型(Feeld Coil型)及びSCHULZ 8インチ等、
ステレオとモノの2システムで聴かれています。
今回ご紹介したラインアンプと同時進行で製作した写真の「3BAND EQ」は、2系統のモノラル再生システム中で使われています。
それと、今回はレベリングアンプというものがあります。
オーディオ再生に於いてコンプは有りなのか…!
答えは「有り」です。(今迄に何人かいらっしゃいます)
つまり、その人にとって「有り」なら有りなのです。
オーディオ再生は、人それぞれに自分が良いと感じるやり方で行うものです。
勿論、全てのソースに掛けるのでなく、コンプを入れてみて、
「いい感じだなぁ…」と思う曲があれば、そうやって聴けば良いのですね。
「音楽は聴く人それぞれを解放してくれるのですから」
トータルコンプを再度行うという感じですが、
お話を頂いた時、形にとらわれず、可能性を追い求めることは「正にオーディオ道」
なのではないかな、と思ったのです。
かつての、FEN。
プログラムを40cmアナログ盤にしたものを流していましたね。
当時としては放送出力が大きく、他の局よりも深く、いい感じでコンプレッションしてました…
放送では送信管保護のため、リミッターは不可欠ですが、
ここにも、センスが感じられましたね。
よく、聴いていました。
カントリータイムとサルサタイム、'60~'70ロックタイム。
試聴に使った曲
Crazy Love/Jesse Ed Davis
Just Walk Away/Karla Bonoff
Golden State/Orleans
Follow Me Home/Dire Straits
Everydays/Buffalo Springfeeld
Three-Four/Moby Grape
Company/Rickie Lee Jones
Yellow Roses/Ry Cooder
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