特集「この1台」②3BAND EQ/old line labo

第2回目は、Old Line laboの機材を数台ご愛用頂いている音楽プロデューサー/エンジニアM.K様のレビュー(抜粋)からご紹介します。

 

「2MIXのマスターにかけた所、仰せの通り何倍もフレキシブルです!

特に思ったのがLRに振ってある音が俄然存在感が出てきました。
奥に置きたいと思っていた音はスッと奥に行きつつ、でもちゃんと居て、左45度あたりの微妙な位置のギターはしっかり45度で居てくれるような…。黒箱(※注 当最初期パッシブEQ)と組み合わせる事でさらに自由度が何倍もアップします。さらにMID、HIともに上げても痛くない、というのがすごい」(2016年)

この3BAND EQは、K様がこの数年前からご使用頂いているオリジナルパッシブEQ「KUROBAKO及びmini peq」と組合せて使うことを目的に製作しました。これを使用することで、より自然で自由度の高い音色、音場調整を可能になります。新しいEQのアイデアをこちらからご提案させて頂いたところ、この3BAND EQが完成しました。

 

MIXバッファ&ラインコンバータ
MIXバッファ&ラインコンバータ

そもそもK様とアナログ式の出会いは、10年前に開催した「アナログ道場 録音やミックスのためのワークショップ」に参加されたのが始まりです。その後、2008年に8chミックスバッファ、old boyマイクプリをご注文頂きました。以降、KUROBAKO(黒箱) +DI、OPTLIM光学式コンプ(特注)、8chラインコンバータ、mini peqを音楽制作の現場で使って頂いています。

 

Old Boyマイクプリ
Old Boyマイクプリ

「KUROBAKO」にDI機能も搭載した特注モデルも懐かしいです。DI部は重要パーツのディスコンにより、こちらもディスコンとなったオリジナルの512DIモジュールを使用したダイレクト インジェクション ボックスです。

このブログを書くにあたり、M.K様からご使用中の写真を送って頂きました。どれも忘れ難い製品です。ご使用中の嬉しい感想も頂きました。

「最初に注文したのが2008年でしたので、もう10年近くになりますね!まったく問題なく、というか年を追うごとに味が出ている気がします。これは愛着も存分にありますが・・・(笑)」

 年を重ねるごとに味わいが増すアナログ機材を、それぞれの持ち味を活かして大切に使われている。アナログ機材の製作者として、これほど嬉しいことはありません。これもデジタル機器では決して味わえない感覚です。K様、ありがとうございました。メンテナンスや改造も末永くお引き受けいたします。(今井年春)

◎M.K様からお送り頂いたラックの風景